東京タワー短歌。

Tokyo

FM ラジオ局 J-WAVE では、歌人の枡野浩一さんを選者に迎えて「東京タワー短歌」を募集しています。

TOKYO TOWER STORY 第2弾!「東京タワー短歌」を大募集!
http://www.j-wave.co.jp/special/0911_tokyotower/

私、天国ななおの短歌も選ばれて 11/19 にオンエアーされました、わーお、嬉しいですわん。

作品は届いた順に選考対象となって、最終締め切りは12月18日(金)だそうです、短歌のお友達もそうでないかたも、よかったらぜひぜひ投稿してみてください。

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君のこと世界でいちばん好き。

君のこと世界でいちばん好きだけど同率一位の数は言わない (天国ななお)

もう先月のことなのですが、 日経ウーマンオンラインの「日々経る短歌」という歌人/枡野浩一さんのコラムに、私の短歌が掲載されてました。

君のこと世界でいちばん好きだけど:日経ウーマンオンライン
http://wol.nikkeibp.co.jp/article/topics/20091016/104467/

土曜日に短歌なお友達に会ったとき、その話題になって、この短歌を知らないその当時好きだった女性に教えちゃった、と言われました(笑)。

私はずっと二番さんと言われてました、でも、それでよかったのだと思います(にっこり)。

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理解の展覧会「たまに花丸の中に位置したい」。

Rikai_02

短歌つながりの、柴田有理、脇川飛鳥さんお二人のユニット「理解」の展示会が東京で開かれています、きのう仕事帰りに寄らせていただきました。

理解する
http://d.hatena.ne.jp/rikaidekinai/

ちょっと謎のギャラリーでしたが、雰囲気は内容にぴったりで、とてもよかったです。 Blog で横書きのものが縦書きになるだけでも印象が違うし、あらためて読むとまた違う理解になったりしました。

かなり読み応えがあるし、オジさんには頑張って見なければいけないものもあったり^^ いろいろ楽しいです。

展示物ではないけれど、レトロなクーラーもぜひ見てください(笑)、以下はサイトから引用させていただきました。 日曜日までなのでよろしかったらぜひ。

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たまには花丸の中に位置したい。位置したら早めにおいとましようと思う。

決意の苦手な2人が、めずらしく心に決めた展覧会。

理解:柴田有理(美術家・ほか)と脇川飛鳥(歌人・ほか)によるユニット。

柴田有理http://gymsit.at.infoseek.co.jp

脇川飛鳥http://d.hatena.ne.jp/kuramochisan/

神保町のアートギャラリー SPIN

千代田区神田神保町1ー20 2階

http://spins.exblog.jp/

7月10日(金)~7月12日(日) 

13:00~20:00(最終日は18:00まで)


理解力を、見せてみたい、いや見てほしい、いや、置いてみたい。

こんなんで生きていく予定ですがいいのか、いいよね、そうですね。

ぐらついてもなおやる、とゆう結論に達しました。

わたしはうれしい。理解はびっくりするほど良きユニットでした。

ぜひ、お時間あられれば来てみていただきたいです。(脇)

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笹井宏之さん

週末からA型インフルエンザにかかってました。
39度の熱の中、受け取ったメールで、歌人の笹井宏之さんが亡くなられたことを知りました。

笹井宏之氏=歌人
笹井宏之氏(ささい・ひろゆき、本名・筒井宏之=つつい・ひろゆき=歌人)
24日、心臓まひで死去。26歳。
2005年に第4回歌葉新人賞、07年に未来賞を受賞。
08年には第1歌集「ひとさらい」を刊行した。
(2009年1月25日22時01分 読売新聞)から抜粋

インフルエンザを拗らせてということだったそうです。
私は直接の知り合いではありませんが、歌人の枡野浩一さんのかんたん短歌blogや、笹公人さんの笹短歌ドットコムなど、同じ場に居られたことをとても感謝しています。

素敵な短歌を書く方なのです、ご本人も素敵な方だったのでしょう、短歌以外のお友達にも知ってほしくてリンクを張っておきます、少しでも誰かに届いたら、それが追悼になればと思います。

枡野浩一のかんたん短歌blog から

笹井宏之さんのこと
http://masuno-tanka.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-9bb6.html

笹井宏之寄稿『飴色時間』(2008年2月22日)
http://masuno-tanka.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/2008222_77cf.html

笹公人の短歌プロジェクトBlog笹短歌ドットコム から

追悼・笹井宏之さん
http://www.sasatanka.com/detail.php/173

それは世界中のデッキチェアがたたまれてしまうほどのあかるさでした (笹井宏之)

それはもう「またね」も聞こえないくらい雨降ってます ドア閉まります

ご冥福をお祈りします。

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映画な短歌 #01

映画の感想の終わりにつけた短歌を、Blogではまとめていなかったので、ここまでのを集めてみました、1月から10月頭までで全部で46首。 内容も表してもいない、短歌としてもどうなの、ベタベタだし、なのですが、自分ではけっこう楽しんで作ってます(笑)。

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ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記
宝などホントは無いって知っているふりをしながら宝をさがす (天国ななお)

AVP2 エイリアンズ VS. プレデター
目の前のバケモノたちがバケモノを見る目でボクを見てるから 嫌

パルス
失った恋心たち浮遊するあの世とつなぐ深いため息

俺たちフィギュアスケーター
恋愛の対象範囲を同性に広げるだけで確率二倍

スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師
剃刀を二枚重ねて切り裂けば二度と二人は縫い戻せない

未来世紀ブラジル & 不思議惑星キン・ザ・ザ
ハルもなくアトムも居ない未来でもボクとキミとが居るからいいや

フローズン・タイム
まばたきをしているうちにこの恋が始まり終わり 無かったことに

人のセックスを笑うな
笑われていたそれだけでうれしくてなんどもなんどもころんでみせた

潜水服は蝶の夢を見る
そらさずにずっとみつめていたいのにあふれるものでゆがむきみのかお

デイ・ウォッチ
太陽も月も見上げるものだけど 照らされた君を真っ直ぐに見る

KAMATAKI -窯焚-
誰にでもやさしくせずにそれぜんぶ誰かをやさしくすればいいのに

アメリカン・ホーンティング
身に覚え無くても誰かに祟られることをしたなと寝る前に泣く

ジャンパー
いつまでもジャンプできると信じててカラダの上で何度も跳ねた

バンテージ・ポイント
「だって(ぐすん)そんなこと(えーん)いわれて(わーん)」泣けば有利な立場はずるい

ノーカントリー
時が経つ速度は同じはずなのに君より先に年寄りになる

Sweet Rain 死神の精度
人生でまさに一番楽しいの 今よ死神 むかえにきてね

デッド・サイレンス
ねえ誰か僕の代わりに「好き」だって言ってよ横で見ていたいから

燃えよ!ピンポン
やめようと言われてもまだ打ち返すラリーは僕から終わらせないよ

The FEAST/ザ・フィースト
怪物は人を食べると決まってる、決まっているよ、決まっているさ

クローバーフィールド/HAKAISHA
ハンディカム越しに見たラブ テープには残ったけれど記憶にはない

ヒットマン
愛すべきひとのためなら戦うと無理に理由を考えていた

フィクサー
もみ消したはずの気持ちはチリチリと燃え続けてた大火事になった

少林少女
残念なことに才色兼備じゃない人ばかりいる逆だってある

NEXT -ネクスト-
恋愛をシュミレーションして何度でもやり直せても付き合えないね

ペネロピ
豚の鼻見ても驚かなかったら牛のお乳も見せてください

ミスト
風がふき霧がはれたら目のまえの君を誰だか知っておどろく

ランボー 最後の戦場
戦争にいいもわるいもないけれどたしかにぼくはきみのみかただ

秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE II ~私を愛した黒烏龍茶~
黙ってる顔でむちゃくちゃ怒ってることがわかって私も黙る

REC/レック
恋だってあっというまに伝染病みたく君にもうつればいいのに

屋敷女
赤い血が流れているって生きている証拠なんだね バンドエイド貼る

JUNO/ジュノ
妊娠を告げる娘の顔つきが結婚初夜の妻に似て 萌え

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
お宝な君のためなら人生の冒険家にもなれる気がする

ザ・マジックアワー
一瞬のマジックアワーをのがしても心配ないよあしたまたくる

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊2.0
きょうからはニューバージョンになりました勝負パンツを左から穿く

ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌
人魚でも哺乳類なら足じゃなくてもいいという男の都合

スピード・レーサー
恋愛も 負けじ魂親譲り走り出したら後には引けぬ

ハプニング
もうすでに出してしまったことなんか後悔してもそこにある白

ドラゴン・キングダム
酔拳といっては呑んでいるけれど強いところを見たことがない

スカイ・クロラ The Sky Crawlers
ブラウスのボタンをひとつはずせたら もっと大人になれたでしょうか?

ダークナイト
どちらかの仮面をつけてみたけれど自分で自分の顔は見えない

ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝
男って最終的に力だと言えずに技を磨いています

ハンコック
ほんとうは強いんだけど目をとじて水の流れにまかせてみたの

イントゥ・ザ・ワイルド
満天の星を見上げているようなひとりのようなふたりのような

落下の王国
いつまでも落下し続けられたなら飛んでることと同じじゃないの?

ウォンテッド
真っ直ぐな好きの気持ちを曲げてでも一緒にいたい離れたくない

アイアンマン
まわりからどう見えたってかまわない あなたのなかみ知っているから

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ヘンなあさ

Hennaasa

笹公人さん文、本秀康さん絵の「ヘンなあさ」という絵本を読みました。

『ヘンなあさ』笹公人(文)、本秀康(絵)
http://www.iwasakishoten.co.jp/products/4-265-06997-5.html

笹公人(ささきみひと)さんの本業は、何冊も歌集を出されているし、短歌講座も開いている、有名な歌人さんなのですが、エッセイもお書きになるし、音楽もなさるし、最近は、大林宣彦監督の11/1公開の映画「その日のまえに」にも出演されて、濃いお顔を生かして俳優業にも進出されました、わお(笑)。 今回は初の絵本の文を書かれています。

笹公人の短歌プロジェクトBlog 笹短歌ドットコム
http://www.sasatanka.com/

映画「その日のまえに」公式サイト
http://www.sonohi.jp/

本秀康(もとひでやす)さんの絵は、笹さんの短歌に通じるノスタルジーを感じる絵だと思いました、今回の内容にも、もちろんぴったりで、かわいい絵なのにちょっとシュールだったり、小物の造りとかも凝っていたりしてとても楽しいです。

おもしろ帝国 -本秀康公認ファンサイト-
http://www.recosuke.com/

絵本のストーリは実際に読んで知ってほしいと思いますが、まさに、ヘンなあさのお話です(笑)、子供の好きなものも満載なので、友達のお子さんにプレゼントしたいと思ってます。

本屋さんにお寄りの際はぜひぜひご覧ください。

最近の私は、笹さんのサイトに短歌の投稿もできていないし、講座も伺えてないのですが、まだまだ短歌は頑張りたいと思ってます。

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百首

題詠blog2008 というところに短歌を投稿していました。

お月様は許さない
http://momo.blog.so-net.ne.jp/

題詠blog2008
http://blog.goo.ne.jp/daieiblog2008

初めは家庭愛をテーマにしようと頑張っていたのに、だんだんいつもの変なエロ短歌やわけわかんない短歌になってしまいました。 でも、ときどきそのときの自分の気持ちが重なっていることもあって、こうやって並べてみるとそれを思い出して、ちょっとテレるちょっとオチこむ(笑)。

今年も、お題の使い方はできるだけ重ならないように作ってみました、でも、なんだかわからなくなるけど、お題は書かずに順番にならべてみます、今はまだもう少し短歌していきたいと思ってます。


「おはよう」に笑顔で「おそよう」こたえたら あたためなおすコーンポタージュ  (天国ななお)

友達のなかでは次点だったらしい でも一位より(たぶん)しあわせ

僕たちの存在理由はあの夏の出逢った海で始まったんだ

「このあたり塩揉みしたらおいしそ」ぎゅ、「それはおたがいさまだろ」ぎゅー

二十年前に見つけた天使から放たれた矢は刺さったままに

オリジナルホームドラマのヒロインが笑顔でみせる真っ黒トースト

「虎の穴みたくおいしいパスタでしょ?」「それをいうなら壁の穴でしょ」

神頼み嫌いな君に手作りの御守り持たせ送り出す朝

いちにちの会話があいさつだけだったのんびりとした休日でした

ベランダの蝶々さんは裏声で「ある晴れた日に」と歌って干して

シュウマイから取り除かれてならんでる君の嫌いなグリーンピース

「リダイヤルするね」テレビは野球からドラマへもどる CM終わる

勉強ができれば優等生だって思ってたのは先生だけさ

「奥様を大事になさい」声色ではじまる我が家のオーラの泉

にぶい音 さけぶ妻 どこぶつけたの? アジアジアシと指差しジャンプ

やな予感 このままいくと目の前の降水確率100%

SM と KM の子の頭文字 MM 願いはミラクルマイティ

本棚に三年間の思い出と卒業文集ならんだら 春

「わたしこの、たかのどうふが食べてみたい」「それは高野豆腐と読みます」

「いま何時?」「ポッポー ポッポー ポッ」君は鳩時計になり二時半告げる

ニュースから娘のことで話し合う 気づくとサッカー始まっていた

かなしみは空のかなたに飛ばせても 涙は低いほうへ流れる

クラスにはいない名前が書かれてた投票用紙は無効になった

料理記者歴五十年岸朝子絶賛今朝の味噌汁旨い

みなさまにあられましてはつねひごろごらんいただきかんしゃかんげき

基準値をはるかに超えて飽和した好きを僕らは愛とよぶんだ

愛にまさる薬はないと強引に口内炎はキスで消毒

「ねえ、どうよ? 美味しいでしょう? 美味しいと、言え、言わないか!」 「はい」 自供する

父からの箱根土産は仕込み杖みたいな耳かき 赤い房つき

肌色の影ゆらめいて折り戸から「タオルかして」と伸びる手に湯気

行き場ない不満は堪忍袋からお腹を抜けてお尻へと プー

ピンク色ルージュをひいてあげるから私をまねて言って 「キスして」

縁側に吐く楽しみも縁側もないけど便利 たねなしすいか

初めてのデートに持っていくための初めて買った岡本理研

過去ログと照らし合わせて最近は正常位からはじめています

真っ白なシーツの海を漂って船旅みたいなセックスをする

AVをまねてくわえてほしいのに口に出せない口に出したい

有頂天になっていたから恋愛も有料だとは気づかなかった

男の子が授かるように願掛けて王子製紙のティッシュで拭いて

瀬戸際で粘り腰みせもう一度 行ったよ やった 別れなかった

ふられても泣かない強さ右腕に保存在庫で持ちつづけてる

触れあって傷つけあえば透明な鱗がはがれる音がきこえた

宝くじの数字を足し引きゼロにする 160105(いろおとこ)には当たりが無いわ

鉄亜鈴みたいな君のへそピアス 上下運動加速していく

幸せな気持ちが響く 楽譜には書けないようなメジャーコードで

遠くから見守るだけが活動の私設応援団でいるから

神戸にあるソープランドひまわりの今日朝番はチロルさんです

凧糸は出しきったけど誰よりも高く揚げたい 手をのばす夜

すれ違う見知らぬ人の黙礼に礼儀正しい母の面影

開票後すぐに落選確率が100%のような恋だ

北斗七星は大熊座な母の腰から尻尾を貫き空に

あふれ出る君の涙を手のひらでぬぐって舐めた 考えなおす

さびしさがカタカナになり電報のようなメールだ「スキヨスクカヘレ」

最後まで取らぬ股間の角笛を吹ける勇気があるならば こい

夕闇に濡らしたパンツ穿きなおし ほてるカラダで自然乾燥

だれひとり漏れないように気をつけてゴムをしばるの子煩悩だね

とんがったパジャマ代わりのTシャツでブラつけないで眠る派と知る

脱帽をしない上から戦闘帽 かぶらされ 即 正ちゃん帽に

白いとこ見せたくないとまっ黒に山盛りされたごはんですよよ

歌丸の慰霊を前に禿げネタを言う楽太郎 声をふるわせ

疲れなど玄関前に投げすてて @HOME へ笑顔で 「ただいま」
@HOME (アットホーム)

涼しげな君のワンピが寝ころがる僕の視界を浅葱色へと

お留守番僕のかわりに世界中君と旅する青いスリッパ

生半可憐れんでくれるくらいなら何もきかずに十万貸せよ

追わなきゃと思う とたんに立ち眩み 背中がかすむ 遠退いていく

みっかぶんくらいはきっとあるだろう ひとりごとごとカレーをにこむ

浅葱色したワンピースまくりあげ 僕は黒い叢に立つ

「ほーひゅーほ ほどひぐいっへ ひうほはな?」 「踊り喰いでは ないと おも」  うーっ!!

雑踏にまぎれ僕らのつなぐ手はキスのかわりの皮膚呼吸する

俺もしかとっくに除籍されてるの? 名前もないし あっ 足もない

『すき?』 「すきだ」 『あいしてる?』 「うん」 『ほんとうに?』 つづくメールはチャットみたいに

「ちくしょう」と携帯電話にさけんでる帽子の人の濃い緑色

消しごむのカス寄せ集め山にする 手紙の文字はスキだけにする

出したいの? 角の銀行曲がったらポストあるけど青く三角

愛だって薬 用法用量を守って正しくお使いください

雨上がり コンビネーションジャンプして水たまり避け会いにいく空

大人へのボーダーラインゆれる気持ち 反復横跳び 好き 嫌い 好き

着信の音を合図にグルグルと独り始める椅子取りゲーム

「この事件、ほんと変だよ……、きいてる?」 「うん、兜甲児のモミアゲは変」

バースディキャンドル立ててそれらしくケーキ代わりのLサイズピザ


着信は嵐にまぎれ聞こえない 光ってるけど震えてるけど

明け方のメールは風に研かれて一行になり届く 「あいたい。」

ここよりも先によくなる天気なら「名古屋は晴れ?」と返信をする

出張と言い訳を乗せ西へ行く先頭の球は新型に無い

コロコロと喉かき鳴らすお迎えは ねこみたいだね うがいみたいだ

ありがとう神さま恵まれています 妻も子もいる裸の君も

欲しいものベッドの上から選ぼうよ 楽天使いテーブルを買う

性的な倒錯じゃなく愛情の表現だって言い訳じゃだめ?

死んだよう眠る乗客減ることもないまま次は終点東京

金メダルみたいな夕日は三時間前に沈んだ あしたは晴れだ


病院の窓口にいる人まねて(渇いた声で)どうぞおだいじに

生い立ちを握る手のひら閉じたまま あなたの前にかざしています

懐に用意周到忍ばせた秋刀魚を見せるチャンスは今だ

沈黙のままでうなずくキスのあと 了解だって気づいてほしい

どこまでも甘さがのこる鯛焼きのしっぽにあんこがあるのは危険

「だいじょうぶ、ただのともだち」 いいわけが重複してる だいじょぶじゃない

男には付かない位置に傷がある おかげで僕は不起訴になった

夜だからまっくらけっけさびしくて地下にもぐったやっぱりまっくら

勇気などこれっぽっちもないけれど「好きだ」と口を動かす勇気

上弦の月は笑った口じゃなく泣いた目どっちにしてもおやすみ

  

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Chocorua #10 the last issue

Chocorua

短歌なお友達の北海道の「伊勢谷小枝子」さんから送っていただいた、「藤富保男」さんのエッセイと小枝子さんの短歌が綺麗にレイアウトされている「CHOCORUA 10号」です、いつもありがとうございました。

ありがとうございました、というのは、いちおう CHOCORUA は 10 号までということで、the last issue なのです。

CHOCORUA が、季節のお便りのように届いて、内容はもちろんのこと、中に同封されているメモや貼られている切手でも、心がほっこりしていていたのに、急に文通の相手から手紙が届かなくなってしまったようなさびしい気分に、しばらくはなってしまいそうです。

今回の CHOCORUA からではなく、伊勢谷小枝子さんの短歌集「平熱ボタン」から、一首引用させていただきます。

大切なものはそのとき見えなくていつもあとから気づくのでした (伊勢谷小枝子)

ありがと。

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笹公人の念力短歌トレーニング

Nenrikitanka_01

紹介が遅くなってしまいましたが、歌人/笹公人さんの新しい本が発売されています。

笹公人 「笹公人の念力短歌トレーニング

定価 1,365円(税込) 発売:(株)扶桑社
イラストレーション:杉木ヤスコ 
帯文&イラストレーション:吾妻ひでお  デザイン:中川まり

笹短歌ドットコム
http://www.sasatanka.com/

知っているみなさんを含めて、沢山の投稿短歌が掲載されていました。
笹師範の講評とともに、それをまとめて読めるだけでも楽しいのに、毎回の模範解答と解説が短歌を作るヒントを教えてくれて、実践的な入門書としてもとってもとっても役立つのです。

私は全部のテーマに投稿できていませんし、数も多くありませんでしたが、何首か掲載されていました。 笹さんは「Blogでは毎回、疵(きず)のない短はなるべく掲載するように心がけています」とおっしゃってましたが、なんにしてもこうやって活字になるのは嬉しいです、どうもありがとうございます。

掲載されていた私の短歌を記録をかねて並べておきます。

■魚介類
名に恥じず生きてますかと訊いてくるあなたはオキノテズルモズルだ (天国ななお)
深海のオキノテズルモズルの腕十本に巻かれて眠っていたい

■酒
レッドから ホワイト オールド リザーブへ ローヤル前に亡くなった父

■格闘技
戯言を叫ぶマイクで殴りつけ場内に響くズコボコドカボコ
ハリセンと同じで音ほど痛くないスチール椅子で場外乱闘

■バンド、ミュージシャン、歌手
センパイと呼び止められた廊下には放送室から「MOON」流れる

■SF
突然なキスでおどかすときいつもラベンダーの香りがしてる

よかったら、書店で手に取って読んでみてください、どうぞよろしくお願いします。

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抒情の奇妙な冒険

Jojou

歌人/笹公人さんの第三歌集「抒情の奇妙な冒険」を拝読させていただきました。

ハヤカワSFシリーズ Jコレクション
笹 公人 「抒情の奇妙な冒険」(じょじょうのきみょうなぼうけん)
定価(本体1300円+税) 株式会社 早川書房

本編の前半で詠まれている短歌は、たとえばウルトラマンを小学生でリアルタイムで見ていた時代的にはまさに私の世代のお話だったりします。 そのウルトラマンに登場した怪獣ジャミラの短歌が48ページにあります。

泣き濡れてジャミラのように溶けてゆく母を見ていた十五歳(じゅうご)の夜に (笹公人)

添えられている「とり・みき」さんのイラストも、私たちが丸首のセーターを頭からかぶってジャミラの真似をして遊んでいたことなどを思い出させて、さらに、肩をすくめているようなその姿は、落ち込んでいる様もあらわしているのですね。

ジャミラは宇宙飛行士が水のない惑星に遭難し、そこで身体が変化してしまった怪獣で、最後はウルトラマンの水流攻撃で退治されてしまうのですが、そのことを知った上で読むとさらに深い思いがただよいます。

私が小学生の時に放映されていて、笹さんにとっては決してオンタイムな話ではないものを、まるでその時その場で見ていたようなリアル感があるのです。

年齢を詐称しているか幽体離脱して昔にもどったかのように、今となってはノスタルジーと呼ばれてしまう過去を、私たちの世代と同じ、いいえそれ以上に感じて表現しているところが、笹さんの笹さんらしいところだと思います。

それを単なるノスタルジー、懐かしむ気持ちにするだけではなく、そこから今につながる思いを短歌に詠んでいるのです。 歌集の流れも、先人に憑依した過去から自分の過去そして現代から未来に向かって進んでいき、それぞれの世代が感じる思いを今に甦らせてくれるのです、でもそれは世代固有のものではない普遍的な思いなのですね。 巻末の栗木京子さんの解説と笹さんのあとがきを読むとそのあたりことがよくわかります。

夕ぐれの商店街ですれちがうメトロン星人ふりむくなかれ (笹公人)

ウルトラセブンに登場するメトロン星人の短歌も同じページにありました。 名場面と言われた、夕暮れのウルトラセブンとメトロン星人との戦闘シーンを知っている世代には、夕ぐれの商店街だけで情景が浮かびますが、たとえ知らなくても何か伝わるものがあると思います。

僭越ながら私もメトロン星人で作った短歌があります(少し改作)、メトロン星人で短歌を詠んだのはきっと世界で二人だけですね(笑)。

全世界敵にまわしても君が好き 思い知ったかメトロン星人 (天国ななお)

メトロン星人は、周りの人間が全部敵に見える結晶体を使って人間同士を争わせ人類を自滅に追い込もうとするのですが、その話を知らないとまったく意味が分からない、知っていても意味がわからないと思いますが、そこがやっぱり大きな違いなのですね。

あー、ちょっと褒めすぎかもしれません(笑)、でも、歌集は世代ごとに各章になっているので、わかるところからでも大丈夫です。 

タイトルはもちろん、荒木飛呂彦さんの漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の洒落なのですが、中身は決して洒落ではなく、笹ワールドが広がっています。 よろしかったらぜひぜひ手にとって自分のノスタルジーから読んでみてください、懐かしいだけでない何かをきっと感じることができると思います。

しのびよる闇に背を向けかき混ぜたメンコの極彩色こそ未来 (笹公人)

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